はあ、下手にギャンブルなんてするもんじゃないね。
私は深くため息をつく。
拓海に強歩で負けてから一週間というもの、こき使われまくって仕方ない。
何よりも一番いらっとするのは拓海のあのえらっそーな態度!!
ったくさ、ちょーしこくなっつの!
時刻は今午前7時。
下僕と化した私は兄を起こさねばならんのだ。
てか、私の方が寝起き悪くね?
そんなことをいつも思うんだけど……賭けは賭け。
言うこと聞かなきゃいけないわけで。
「たくみー、おっきろー」
もぞっとベッドが動くが反応なし。
あーそーですか。
声のボリュームを少しあげようか。
「ねーねー、起きろー」
体をゆさゆさと振るが反応なし。
朝飯食べたい。腹減った。
「ねーってばさ!」
やっぱり起きる様子はない。
あーっ!もう我慢出来ん!!
「いつまで寝てんじゃこのエロガッパぁぁぁぁ!」
私は布団をばさっとはがす。
11月になり、寒くなった今、これはめちゃくちゃ効く。
「ぅあっ!さっぶっ!」
ようやく兄が目覚めた。
てかおせーよ。
一発で起きろよな、ほんと。
「……って真穂お前!もっと優しく起こせよこの鬼畜め!!ってかエロガッパってなんだよ!!」
「はあっ?!だったら一発で起きて見ろこのシスコン!!」
ええ、ここ最近毎朝このようなケンカで始まる。
私にデメリットばっかりでおもんねぇー
と思ってるのは誰もが理解の範疇内だろう。
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「まぁーほー!昼飯買ってこい」
語尾にハートがつきそうな話し方で、拓海がパシリの命令を下す。
いやいやいや、昼休みにわざわざうちのクラスまで来るんじゃねーよこのシスコンが。
気持ち悪い喋り方すんなって。
しかし賭けは賭け。
逆らえないのが悲しいかな私の立場。
重い腰を上げてニヤニヤしている兄のところに行けば、焼きそばパンの注文と150円。
渋々承知し、購買へ向かう。
どーせまたいつもの4人で昼ご飯だろうな。
そんなことを考えながらとぼとぼと階段を下る。
……自分で行け、いやほんとまじで。
しかもみんなが見てる前ってどんだけ羞恥プレイ?
私は素直に購買で焼きそばパンを買って、すたすたと部室に向かった。
部室ではいつもの3人が私を待っていた。
「お使いは出来たかなぁー?真穂ちゃん?」
兄がにやりと私を見て笑う。
「出来ましたよ。お兄様」
私がぶーたれて言うと、兄がよしよし、と満足そうに笑う。
………あ、あれ?
なんかもういらつかなくなってきたかも?
わ、私ったら、何故!?
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<主のいつものごとくのあとがき>
久しぶりの更新は、真穂罰ゲーム編@学校
実家暮らしでいると、なかなかパソコンが開きにくくて更新が滞っている。
すんません。
でも本編書いてるからね!
これからシルバーウィークになったらガンガンいける疑惑!
(ほんとか?!w)
まあ、のんびりがんばります。