「おい、真穂」
なに?と妹は短く返事をする。
「いっくらママさんと恵美ちゃんがいないからって、そりゃーねぇだろ」
部活から帰ってきて、夕飯までの時間。
俺が部屋でくつろいでいると、真穂がノックもせずに部屋に入ってきて、ごろごろし始めたのだ。
ったく、プライバシーもへったくれもねぇよ!
「いいじゃん。暇なんだもん」
そういう問題じゃなくね?
「仮にもお前、男の子の部屋なんだけど?」
「男の子の前に、兄ちゃんじゃん」
まあ、そうなんだけどさぁ、そういう問題じゃなくて……
俺は真穂を説得するのを諦めた。
多分時間の無駄だろう。
「拓海さぁ…大学の学部決めた?」
真穂が突然話題を変えてきた。
俺はびっくりして数秒、無言になる。
「うーん……医か薬だなぁ。お前は?」
「うわぁ、気が合うね!一緒じゃん!」
真穂はくるっとこちらを向いて俺に答えた。
俺と同じ、にやりとした笑顔と共に。
ってことは俺と真穂…もしかしたら一緒の大学で同じ学部ってことも無きにしもあらず?!
俺はそうなった場合の生活を想像してみる。
………無理っ!
………ほんと勘弁
勉強して、こいつと学力の差を付けよう……
本気で俺はそう思った。
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<あとがき>
恐怖の真穂との同棲生活・・・・・。
完全に鬼畜な妹に尻しかれそうな兄ですね。
なんか、まとまりのない文になってしまった。
すまん!