「ねえねえ真穂~、シキにだれか紹介してよ~」
放課後の教室。
7組のいつもの3人が集合。
最近は教室で勉強するのがセオリーとなってきている。
「は?なぜ私?てか勉強しろよ志季」
「だって男バレの人たちと仲いいじゃん」
「大体彼女いるっつの」
「えー拓海君も?」
勉強に飽きたのか、突然志季がしょうもない話をしだした。
てか、拓海はやめとけ。
お前のこと「化粧濃い」ってぶった切っているから。
「まあ、いろいろあるらしいよ」
「へえ~残念」
とりあえずお茶を濁す言い方をしても、志季なら疑うことはない。
この真っすぐさが可愛い奴だ。
「志季~、修学旅行前であせってんの?」
水香も会話に入っていて、茶々を入れる。
こいつはこいつで5歳年上の彼氏がいる。
趣味のイベント会場で出会った人らしいが・・・・・・。
写真だけみると実にカッコいい。
顔がよくないと恋愛対象に入らないとかふざけたことを言う奴だ。
「そうだよ~だって、だって、高校最後の修学旅行だよ?一緒にいる人がいないとさみしーじゃん」
「大丈夫よ。あたしもいるし。真穂だっているし。」
「そうだよ。心配いらねえ。」
「真穂はこないだみたいに、シキと水香を置いて、拓海君と一緒にまわりそうよねえ、なんだかんだ言ってさ~」
「まあ、それはありかも」
まったく、文化祭のことがよっぽど面白かったらしく、最近は二人揃ってそのネタでいじくってくる。
めんどくせーなあ。
だから兄弟だって何度言ったらわかるんだか。
「だから、兄弟なんで。私たち。」
「そうだけど、はたから見たら、すごく仲よさそーに歩いてるじゃない?シキうらやましーなって思っちゃった」
「あんなに笑っている真穂もめずらしいなーと思って見てたわ」
「はあっ!?」
「実のお兄ちゃんの前だとあんなにカワイクなるのね、真穂も」
「ああっ!もう、志季も水香も知らない!さっさと勉強しろ!!」
私が、可愛いだ?!
なにかの間違いではないだろうか・・・・・・・
私は化学の問題集を開いて説き始めた。
けど、なんだか恥ずかしくて、全然問題の内容が入ってこない。
水香と志季は私を差し置いてまだなんか話しているし。
もーっ!!!!
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<主も女です!なあとがき>
そんなわけでありがちなガールズトーク。
全然すきじゃない人と普通に接してただけで、からかわれるという。
で、真穂は真穂で兄弟なのになんでだよ!って思っちゃうんですね。
しかし真穂はいじるととんでもなく可愛くなりますねー
普段があんなんだからなあ。
文化祭終了後の話にしました。
私としては志季を応援したい!あの素直さは武器だ。
化粧の濃さだけなんとかすればいいんじゃないかと思う。