Last stand
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before dawn の後の話。

真穂の引退試合。

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最後のホイッスルが鳴り響く。
ボールが自分のコートに落ちたとき、私の目から涙が一筋流れた。

えっ?なんで?
悲しいから?
悔しいから?
……よくわからない。

きっと色んな感情が混ざり合って落ちた涙。


試合後の礼をしたら、一筋だった涙は関を切ったように瞳から溢れ出した。


引退試合、相手は格上。
まあ、一週間前にキャプテンが辞めたっていう大事件があったにも関わらず、県ベスト8。
うちのバレー部にしては、近年稀にみる好成績じゃないか。

…嬉しいはずなのに、涙は止まらない。

「ばーか、何泣いてんだ。真穂の癖に」
 

頭をぽんっと撫でられた。
いつものうざったいイヤミと一緒に。

「……ばーか、雰囲気、ぶち壊しだっつの」

あーあ、拓海に泣いてるところ、あんまり見てほしくなかったのに。

「泣けよ、今思いっきり泣いとけ」

「・・・・・兄の優しさ、少し借して」

私は兄の胸にすべてを預け、静かに涙を流し続けた。
その間、兄はずっと黙っていてくれた。

「この貸しはたけーよ?」

拓海は冗談交じりに言う。

・・・・・・知るかよ。

私は少し笑ってしまった。

あーあ。

……私のバレー人生、終わっちゃった。

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<あとがき>

超まじめな話。

初めておんなのこ☆おとこのこでまじめな話書いたかも。

ちなみに男子は県大会ベスト16で負けてます。
そりゃー前日に酒のんでりゃだめだわな。
拓海がずーっと真穂の試合をガン見してたわけです。
基本的にしんみりしてますが、真穂がどれだけ部活に掛けてきてたがわかりますね。
それで抜け殻になった真穂を、拓海が優しく受け止めたというわけです。
さて、そろそろ本編を進めなければ。
次は文化祭を予定してます。