拓海と真穂が初対面?初認識の時の話。
拓海サイド
4月の話より約1年前の設定。
つまり2人が高校2年生の時の話。
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「あれ?女子のライト、変わったじゃん」
「上坂真穂さん、おれと同じクラスだよ」
1年前、俺が2年生の時、俺は真穂を知った。
ふーん、いい身長してるのにエースじゃねぇのな。
彼女へのファーストインプレッションはこんなんだった。
そのとき俺は、女子の練習を流し見しながら、コートを使えない暇を潰していた
「へえー、あの身長なのに力だけじゃないのな。レシーブもそこそこ出来るし」
「しかもスタイル抜群!」
「聡、どーこ見てんだよ。ま、オレもだけどな」
順平と聡の会話を聞き流し、俺は彼女のプレーを見ていた。
スパイクとフェイントの技術が半端ねぇ。よく相手のコートを見てるな。
少し決定力には欠けるけど、攻守のバランスがいい。
「拓海ぃ~、お前はパワーしかないんだから、少しあの器用さを見習えよ」
「そだね。拓海はライトよりレフトっぽいもん」
確かに俺にはないものを持ってるヤツだな。
うーん、俺もまだまだだ……精進せねば。
妹は俺にそんな欠点に気付かせてくれた人でした。
「ん?なーんか、二人、似てない?特に髪の毛」
「はあっ!?」
思い出してみれば、これが何かのお告げだったかもしれない。
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<あとがき>
拓海と真穂がお互いの名前を初めて知ったときの話。
ちょっとバレーボールの専門的な話も入ってるけど、
雰囲気で読んでください。
拓海は1年の時からレギュラーで、ちょっと天狗気味のところ。
真穂のプレーを見て、まだまだうまくならなきゃって思うわけです。
また、真穂はレギュラーを奪い取った直後のところ。
拓海のプレーを見て、超がんばろーと決意を新たにします。
こんなところから実は繋がってましたよってお話ですた。
オチも一緒で、兄弟フラグ立ててみました。
ちなみに、順平は「オレ」、聡は「おれ」です。
この頃の麻子はバレーボール一筋でいいやつでした。
彼氏オンリーになってしまったのは、3年の始めからという設定です。
6月の話だけだと、麻子がベタなヒールすぎて、真穂が悲劇のヒロインになっちゃうんで、元はいいやつだったんだよーという描写を入れてみました。
真穂もなかなかバッサリだし、口悪いので、悲劇のヒロインなんてさせません。
こいつも結構酷いやつなので、麻子は彼氏に逃げてしまったんですよ。
女子部の女関係なんて、基本こんなもんだ。