真穂と拓海の初対面?初認識のお話。
真穂サイド
4月の話より約1年前。
2人が高校2年生の春の設定。
解説は次回!拓海編で!
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「うわぁー、すごいライトの人!」
私と拓海が同居する1年位前、
私は同じポジションの人として拓海を見ていた。
バレーのライトポジションとは、レシーブ・アタック共に器用さが求められる。
地味でいて、しかし失敗は許されないポジションだったりする。
2年生になって、私もライトのレギュラーを取れたから、アベック部のライトにも注目してた。
「高田拓海くん、確か6組だよ」
麻子が“彼”の名前を教えてくれた。
「いいライトだよね、高田くん。真穂、しっかり見習いなよ」
麻子がにやっとしながら私に言った。
はいはい。わーってます。
私もにやっとして返事をした。
それにしてもあの身のこなし、そしてライトなのに確実な決定力。
…………すごい。
私、頑張る。
兄はそう決意させてくれたきっかけを私にくれた人だった。
「そういえばさぁ、真穂と高田くん、髪の毛の雰囲気似てない?」
「はあっ!?」
思えば………ここから何か思し召しがあったような気がする。