自転車ひとつ、二人きり
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 「真穂ぉ、わりぃ!2ケツさせて!」
 

「は?やなこった、走れ若者」
 

部活帰り、私と拓海は時間が合えば一緒に帰る。
だって帰り道が一緒なんだもん。必然的にそうなる。
だけど事情を知らない部員にはバレないように、こっそりと。
意外とこの秘密もバレない。
ついに2ヶ月が経過した。
 

「そこんとこ頼む、な!」

朝寝坊して、父に学校まで送ってもらったせいだろうが。
ほんっとに世話の焼ける兄である。
 

「ん、じゃあその代わり漕いでよね。」
 

結局いつも私が折れるんだけどね。ただし条件付き。拓海に対してはいつもそう。
 

「うし、じゃあいくぞ!!!」
 

若干スピードは落ちながらも、自転車は発進した。
 

「あー、自転車漕いでもらうって楽ねぇ」
 

「真穂、重い」
 

「なんですって?」
 

「……なんでもありません」


私の思い通りに動いてくれる拓海。
超楽。

なんだかんだいって、私も兄の思い通りに動いているらしいんだけどね。

いやなのに、いやじゃない。
 

不思議な気分。

「もーっと速く走れー!!!!!」

「無理言うな!ばか真穂!!!!」
 

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<いやあー青春だね!なあとがき>
 

とにかく2ケツが書きたかった!
二人乗りです。自転車の。

あ、捕まりますね?

そーでした。よい子はまねしない!

お互い気難しやさんだけど、

うまくお互いを操作できてますね。

さすが兄弟。